巻頭言2012

山中伸弥先生のノーベル医学生理学賞の受賞は内外の諸問題に直面し、やや落ち込んでいる日本にとって明るいニュースでした。山中先生が学生時代を過ごされた神戸大学医学部楠キャンパスでの教育環境が、研究に対する興味,発想の原動力となったのではないか想像するのは私だけでしょうか。

さて、旧第三内科が発足して40年余りが経過し、今年は開講40周年記念講演会を開催することができました。約70名の会員の参加がありました。井村裕夫先生には、転換期を迎えた医学・医療の進むべき方向性を明快に述べていただきました。また、藤田拓男先生には、ライフワークとして取り組まれているカルシウム内科学の総説をお話しいただきました。清野進先生には、紫綬褒章受章記念講演として、糖尿病研究の歴史を話していただきました。その中ですぐれた研究成果の背景にはめぐまれた指導者やサポーターの存在の重要性を強調されました。また、7月の定例三緑会学術講演会では、今話題の中心におられる千葉勉先生にH.pyroliによる発がん機構について、また、平田結喜緒先生には、主宰された教室における心血管ホルモン研究の成果を多数の執筆論文を紹介しながらお話しいただきました。現在も多くの三緑会会員が、神経、内分泌、血液、腫瘍、免疫、消化器などの分野で、全国的にご活躍中です。40年前に発足した第三内科のスピリットが脈々と受け継がれ、伝統の炎が消えることなく、強固な絆で結ばれていることを確信した1年でした。

今年も事務局の尽力で会員名簿が作成されましたので、お送りいたします。

2013年が平和で希望に輝く年であることを祈念いたしております。


平成24年12月

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